ぜんどう運動とは、腸壁の筋肉がみみずが這うときのように順次収縮して、食べ物を絞り出すように先へ先へと送り込んでいく運動のことです。小腸から送られてきたばかりの食べ物は、液状ですが、大腸を進むにつれて粥状になり、最後に直腸にたどりつく直前のS字結腸で、さらに固まって便となります。大腸を通過してきた便が、直腸に到達すると、直腸の壁が刺激されて、「便が到着しました」という信号が、神経を通って大脳に送られます。一方、直腸は、結腸にも同様に信号を送ります。これは、「胃・大腸反射」といって、便意にも関与します。直腸に達した便が、何の前触れもなく勝手に肛門から押し出されてしまったのでは、困ったことになります。
朝食を十分摂り、その後の時間にゆとりを持つことが大切です。すると結腸は、活発な運動を開始し、直腸へさらに便を送りこもうとします。また、便意を我慢することも便秘の要因となります。内臓間には、たくさんの自律神経が張りめぐらされており、信号を送りあっています。その為、直腸に便が長く留まっていると、さらに便が硬くなり便秘となります。だから、朝食を抜くことは厳禁なわけですね。
貴重な便意は大切にしましょうね。この「胃・大腸反射」は、胃が空っぽのときほど、より強い刺激となって信号が送られるため、朝食後に一番強く起こります。一度我慢したら、しばらく便意はやってきません。そこで排便が起こる前には、必ず「便が出ますよ」というサイン、すなわち便意が起こります。また、朝食後、すぐに家を出かけるのも、便意を感じる機会を逃すことになります。これを「直腸・結腸反射」といいます。
食べ物は、大腸の中を移動
PR